チョコレートの原料といえば、ご存じの通りカカオ。
そのカカオは、赤道を中心に上下20度の範囲、
通称カカオベルトで生産されている。
カカオ自体が高価になるのは、生産できる地域が限られているからだ。
だが、そんな常識を覆すカカオがあるという。
しかも、生産地は東京だ。
そのカカオから作られたチョコレートが
今年、デビューした。
それが、「TOKYO CACAO」だ。
チョコレートなどのOEM生産を手掛ける平塚製菓株式会社の代表取締役平塚正幸氏が、経営者としてではなく、一人の人間の夢としてスタートしたのが「東京カカオプロジェクト」カカオは、いわゆるカカオベルトと呼ばれる地域で生産されているが、日本産のカカオでチョコレートを作ってみたいと夢を抱いたそうだ。
暖かい地域ということで、最初は沖縄ということも考えたそうだが、緯度から考えてみると、小笠原諸島も沖縄とさほど変わらない。
それなら、東京産にこだわってみようと2003年に立ち上げたプロジェクトだ。
東京都小笠原村の母島でカカオの栽培をスタートしたものの、やっと発芽したと思ったら、すべて枯れてしまったり、台風の影響があったりと、プロジェクトは平坦なものではなかった。
それでも試行錯誤を繰り返し、小笠原諸島が世界自然遺産に登録された2011年、ハウスの第1号棟が完成。
台風が多いなど、視察したインドネシアとは条件が違うため、小笠原ならではの開発を進め、2013年に初めて国産カカオの収穫に成功した。
その後、カカオの発酵の研究を進め、ようやく2016年、東京産カカオのみを使用したチョコレートが完成した。
カカオの栽培量も増やし、ようやく販売にまでこぎつけたのが2019年。
「国産カカオのチョコレートを食べてみたい」という純粋な夢から、16年の歳月を経て誕生したチョコレート「TOKYO CACAO」は、ロマンの結晶でもある。
良質なチョコレートは、土づくりから生まれると、土壌作りからこだわり、カカオのおいしさを引き出すために、味を決めるといわれる発酵の工程でも前例や参考資料がないだけに手探りで研究を重ね、カカオの木が芽を出すところから、カカオを収穫し、発酵させ、製品化するまで、すべて一貫して作られたチョコレート。
Bean to Barのショップも増えているが、ここでは、Soil to Barと呼んでいる。
まさに、土からチョコレートになるまで、一貫生産しているからこそのネーミングだ。
カカオ70%という高配合で北海道産のてんさい糖が30%。
わずかに乳化剤が使用されているシンプルな仕上げだ。
通常、カカオは発酵、乾燥させてから輸入するが、カカオが新鮮なうちに発酵、乾燥させて作られているため、果実の香りとマイルドな風味が特徴。
改めて、カカオは、木の実であるということを思い出させてくれるフルーティーさだ。
東京産100%のカカオから作られているだけに、東京を象徴するチョコレートになるよう、和の伝統柄をモチーフに江戸切子のようなデザインに仕上がっている。
海外ゲストのお土産にもいいかもしれない。
立体的でシャープなデザインが、繊細な風味と舌触りの滑らかさを際立たせてくれる。
そんなタブレットが2枚、宝物のように缶に入り、さらにスリーブで丁寧にパッケージングされている。
世界自然遺産の小笠原で収穫されたカカオだけを使用した限定生産だからこそ、大切な人への心に残るギフトになりそうだ。
限定2万個。
「これ東京産のカカオからできてるんだよ。」
贈る相手の驚く顔を見るのが楽しみになる。
TOKYO CACAO
https://tokyo-cacao.com/
東京産カカオのチョコレート2枚入り 46g
(カカオ70%配合)
3000円
限定数:2万個
発売日:11月1日
オンラインストア
https://tokyo-cacao.com/store/