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幻のアストンマーティン 「Valkyrie AMR Pro」誕生

革新的な新型「Valkyrie AMR Pro」が登場。

「レースのレギュレーションやロードユースにおける一切の制約から解放されて、究極のパフォーマンスを追及した」。そう語られる極上の一台が、アストンマーティンから発売された。革新的な新型「Valkyrie AMR Pro」だ。
なんとこのクルマ、一般向けに販売されるクルマでありながら、世界三大レースの一つであるルマン24時間レースで、実際に走るクルマよりもいい記録を出せるのではないかと言われているのほどの、性能の良さと走りの 速さが実現できると言われている。本来ではあり得ないクルマが誕生してしまったのだ。なぜこんなにもとてつもないクルマが誕生することになったのだろうか。そして一体、それはどのようなクルマなのだろうか。

「ハイパーカーを超えるパフォーマンス」

ル・マン24時間レースと世界スポーツカー選手権において、車両規定が改定されたことをご存知だろうか。昨シーズンまでは「LMP1クラス」という純正レーシングカーのハイブリッド車と、「LMP2クラス」という自然吸気エンジン車が競い合ってきた。しかしそれでは、性能に差が開きすぎてレースが盛り上がらないとして、参加者だけでなく、ファンの減少にも繋がっていたのだという。そこで規定が改定され、2021年の今季から、新しいクラスが導入されることになったのである。それが「LMハイパーカークラス」、通称「LMHクラス」だ。一般の公道も走ることができる、スポーツカーの位置付けだ。LMHクラスの車両規定は、全長5000mm以下、全幅2000mm以下、全高1150mm以下と、今までのMP1クラスより一回り大きめの設定だ。
一般の公道を走ることが想定されているため、この大きさになっているという。エンジンとMGUの瞬間合計出力も680PSに制限。1000PSだったLMP1クラスと比べ、大幅に動力の性能が落ちることになり、1周のラップタイムは「3分30秒」くらいだろうと想定されている。その中で新型「Valkyrie AMR Pro」は、1周のラップタイム「3分20秒」を叩き出せるほどの性能を持っているのだという。レースの世界での10秒は、相当なものだ。どうしてこんなことが、起こりうるのだろうか。

「ルールの制約から解放されたクルマ」

アストンマーティンは2019年、レッドブル・アドバンスド・テクノロジーズとマルチマチックと共同して、ルマン24時間レースのハイパーカークラス、
LMHへの参戦を目指し、レースカーの開発に取り組んでいた。その時開発されていたのが、「アストンマーティンValkyrie」だ。ルマン24時間レースのレギュレーションをもちろん忠実に守り、勝利することを目標として、開発が進んでいた。しかしこれらの計画は、アストンマーチンがF1への参戦を開始することを決定したことで、延期となってしまったのだ。出番がなくなってしまった「Valkyrie」だったが、開発の手が止むことはなかった。新型「Valkyrie AMR Pro」のベースとなっているのは、この「Valkyrie」なのである。元々のオリジナルコンセプトは、2018年、ジュネーヴ・モーターショーで最初に公開されたのだが、「公道仕様のヴァルキリーから最大限のパフォーマンスを引き出すこと」だった。 しかし、このコンセプトに止まる必要もなくなり、さらにはレースで勝つ必要も無くなったために、Valkyrie AMR Pro」の性能は、ルールの制約からも解放されて、ルマン24時間レースで勝利する設計のマシンのパフォーマンスを、凌駕することになったのである。

「革新的な新型「Valkyrie AMR Pro」の真髄」

以上の経緯を経てきた「Valkyrie AMR Pro」だからこそ、その実力と能力は、前例を見ないほどのポテンシャルを秘めている。ホイールベースは380mm延長され、フロントが96mm、リアが115mm、それぞれ拡大された。アグレッシブな空力パッケージを装着することで、全長も266mm長くなった。アンダーボディは巧みに処理され、それに合わさるウイングのエアフロー効果によって、並外れたダウンフォースが実現した。なんと、Valkyrieの2倍だそう。それにより、3Gを超えるほどの横方向での加速が実現した。エンジンは、コスワース製のセンセーショナルな6.5リッター
自然吸気V12エンジンの改良版が搭載。レッドゾーンが11000rpmに設定されていて、最高出力は1000bhpに到達するのではと言われている。車体もあらゆる技術の詰め合わせにより、かなりの軽量化を実現。バッテリー式電動ハイブリッドシステムの削除に加えて、ボディやウィッシュボーン、サスペンション、サイドウィンドなどをカーボン製にしている。これらの努力により「Valkyrie AMR Pro」はF1マシンに近いパフォーマンスを発揮することができるのだ。

「エキサイティングな走りをするのは、一体誰だ」

「Valkyrie AMR Pro」を購入した人は、アストンマーティンが主催する、FIA公認サーキットでのサーキットデイに参加することができる。さらには、最もチャレンジングでダイナミックなルートを走行することができるツアーに参加することも可能。2台のプロトタイプと、40台の車両が生産されるわけだが、果たして、このエキサイティングな走りを経験するのは、誰なんだろうか。普通だと誕生し得ない革新的なクルマが、まもなく2021年第4四半期から、納車される。

アストンマーティン
https://www.astonmartin.com/en/models/aston-martin-valkyrie

アストンマーティン ヴァンテージにオープンが登場

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