南イタリアといえば、人気のリゾート「アマルフィー海岸」が有名だが、さらに南に足をのばし、地中海に浮かぶ文明の十字路「シチリア」では、今までとはひと味違ったタイムトラベルのようなヴァカンスを楽しむのもなかなか興味深い。
古代ギリシャの神殿群を間近で見られるだけでなく、この神殿の谷エリアに建つ18世紀の貴族の館を改装した5つ星ホテル「ホテル・ヴィッラ・アテナ」に宿泊できるのだ。
そう世界遺産の中に。
まるでホテルの庭のような感覚で、コンコルディア神殿を眺めながら、古代ギリシャの繁栄に思いをはせてみるのもいい。
世界遺産であり、時間の流れさえ違って感じられるこの地が、日本であまり知られていないのは、シチリアへのアクセスの問題かもしれない。日本からの直行便はなく、トランジットも乗り継ぎがなかなか面倒で時間もかかる。
だが、プライベートジェットを使うという手もある。
Jetfly Aviationなら、スイス国際空港のプライベートジェット専用エリアからシチリアへ飛ぶことができる。
シチリア島の中に見どころはいくつかあるが、アグリジェントなら世界遺産の中に泊まれるというのが魅力的。ホテル・ヴィッラ・アテナは、貴族の館を改装し、一部屋ごとコンセプトが異なる。
ホテルの窓からは、コンコルディア神殿が見え、このホテルの宿泊者だけが通ることができる特別なゲートから神殿に入ることができ、朝のお庭散歩のような感覚で世界遺産を堪能できる。
また、神殿が点在しているため、1日では周りきれないほど広く、デジタルオフなどリセットの旅としてもお勧めだ。
5月から9月がベストシーズンだから、夏のヴァカンスの候補に挙げておくのもいいだろう。
映画「グランブルー」の舞台となったタオルミーナに足をのばすもよし、ホテルでのんびりリラックスするもよし。
何もないという贅沢がここにはある。
まるで住んでいるように旅するのがおすすめのエリアで、レストランも地元の人に人気の地元の味を楽しみたい。
街灯もなく、旅慣れた人でないと見つけられないレストラン「La Madia」は、ホテルから車で40分かかるが、ぜひ訪れたいレストランの一つだ。
「アンチョビの絵画」の前菜。
スモークたらとポテトクリームのピザは、まるでパイのようにサクサク。
カンノーロは、パイ生地にチョコムースが入った地元で人気のデザート。シチリアンスイーツだ。
自分でオリジナルのアレンジを楽しむことができる旅。
王道の旅ではないけれど、たまにはなにもしないという最高の贅沢を堪能する旅もいいかもしれない。
時間から解放されたとき、なた新たなアイデアが浮かぶかもしれない。
ホテル・ヴィッラ・アテナ
https://www.hotelvillaathena.it/en/
レストラン La Madia
https://www.ristorantelamadia.it/